どんな景色を見て目を閉じるのか?

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9年間買い続けた金魚、ひらりんが息も絶え絶えでえらで呼吸しています。得意のひらりーんと舞う泳ぎもなかなかできません。

それでも私が水槽に近ずくと目がくるりん、と動き、なんとかその得意技のひらりん宙返り泳ぎを見せようとします。

私が新鮮な水を水槽に足してあげたとき、ごっきげーんということを知らせようとしてか、何度も何度も宙返り泳ぎをしてみせてくれたひらりん。

もう、さかさまになったままで、体を自由に動かすこともできません。時々、大きな欠伸をするのですが、その時の口もとがしわしわで金魚も人間と同じように歳をとるんだなあ、としみじみ思いました。

人が息も絶え絶えのときは酸素マスクをする・・・。そのことを思い出し、2リットルの水が入っていたペットボトルの空いたものに金魚用の新鮮な水を少々入れ、私は思い切りシェイクしてボトルの中の水と酸素が混ざるようにします。そして、なんどもなんどもシェイクしてから水槽に酸素がたっぷり含まれた水を注ぎ込みます。

新鮮な水を察知するとひらりんは「サンキュー、これで呼吸が楽になった」と私に合図を送ってきます。

私は一日何度もボトルシェイクをして、酸素いっぱいの水を水槽に入れます。

ひらりんの視界に自分の呼吸を楽にしようと飼い主が一生懸命ボトルシェイクを続けていたということが映ればうれしいな。たとえ、ひらりんの余命があとわずかだとしても私は飼い主としてボトルシェイクして水を届け続けたい。

ボトルシェイクしながら、人は死ぬ時、一人一人どんな風景を見て亡くなるのだろうと考えました。

もしも、自分がひらりんなら・・・。
飼い主がボトルシェイクし続けている姿をみつつあの世に行くのはきっと幸せだな、と思います。
自分を少しでも快適にさせたくてボトルシェイクをし続ける人の金魚として飼われてちょっとは良かったな。
そんなふうに思ってくれるんじゃないかな、なんて。

もっともほんとはもっと大きな池みたいなところで天寿を全うさせてあげられたらよかったんだけどね。
ごめんね、ひらりん。
そして長い間、ありがとう。
君のごっきげーんのサインの宙返り泳ぎ。
忘れないよ。

by yoshi-aki2006 | 2009-03-15 01:29 | 感謝 | Comments(0)  

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