男のふるさと

蘭の花と猫と釣りをこよなく愛する男性がいた。
彼は研究者でまじめで実直、温厚な人柄であった。
学歴も高く、大手企業の研究所に勤めているので所得も多かった。
外見もなかなかのルックスだ。

長年独身の彼を見かねて嫁を世話する人がいた。
新婚時代のばたばたが過ぎた頃、嫁が彼にこういった。

「あなたは蘭の花と猫と釣りと私と、一体どれが大切なのよ!」
男は「そりゃあ、君に決まっているじゃないか」

男は釣りに行く回数を減らし、妻が蘭の鉢を処分しても黙っていた。猫は賢く、妻にも可愛がられる道を選んだ。それからしばらくして、また妻が言った。
「実家のお母様と私とどっちが大切なのよ!」

彼は黙ってうつむいた。この夫婦はその後、離婚した。

別の夫婦でも同じようなシュチュエーションで妻が夫に問うた。
旦那は「そりゃ、自分の母親にきまってっだろッ。馬鹿か、お前は」
旦那ははっきり、いった。
「お前と結婚して、何年よ。たかが、5年かそこいらだろ。お袋とはお前と知り合う前から30年近い仲なんだぞ。そんなもの、お前かお袋かどっちかを取れといわれたら俺は絶対お袋を取るよ。何回聞かれても答えは同じだ。それが嫌けりゃ別れろ」

ここの旦那は韓国の人だ。韓国は日本よりもずっと縦の関係、とりわけ親子の絆が強いと聞く。

韓国の人でなくても、男性のほとんどは「妻よりお袋が絶対大事だ」と思っていると私は確信する。「いや、妻よ、お前のほうが大事だ」と妻に言う男性は処世術を心得ているだけだと私は思う。

そして、「そうだよね、あんたの言うとおり、お袋さんが一番大事だよね」と妻が言うおうちの旦那は山内一豊のようによく働くし、幸せそうだ。
では、妻が夫から「俺とお前の家族とどっちが大事なんだよ」と聞かれた場合はどうだろう(そんな馬鹿な質問をする旦那も少ないと思うが)。

私が思うに「そりゃ、自分の親が一番大事であなたは二番目よ」という妻がいたとしたら、あるいはそんなそぶりを垣間見せたら、旦那はほぼ間違いなく浮気すると思う。

もっとも千代のようなよい妻がいても山内一豊はドラマでは浮気をしたことになっているが(木村佳子)。

by yoshi-aki2006 | 2006-03-09 22:54 | 人間考察 | Comments(0)  

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