寿命を縮める家

知り合いの女性が44歳で亡くなった。
夫婦力をあわせて豪邸を建て、「さあ、これから!」というときだった。

もう一人の知り合いも豪邸を建てたが、ほとんど家に帰れないくらい多忙になり、この人も惜しいことにまだ若いのに亡くなってしまった。

ファイナンシャルプランナーとして、「その年でその額の借金はないよ」と諫言したし、「夫婦で現金資産を全部家に投入することもリスク」とも言った。

が、家を建てるとき当事者は希望に満ち溢れている。だから諫言はなかなか聞いてもらえない。

だから建ててから苦しむことが多い。

私にも思い当たることがある。私のときは二世帯住宅のつもりが家が完成すると親は考え方が変わってしまって、実の親でも意見が合わなかった。

人の話を聞くとおうおうにして二世帯住宅は大変なようで、「家なんか建てるんじゃなかった」という意見も耳にした。

思うに人が家を建てるときは収入曲線がぶあああ~んと上昇しているときが多い。そして、それまでにご当人はたいてい、かなり体を酷使して働いている。たちあがったころには体が休みをほしがっていて、でも「家を建てたから」と無理をして病気になる。

44歳の知り合いは新しい家にものの数ヶ月しか住まないで逝去した。
豪邸にたくさんの知り合いがやってきて対応も忙しかったようだ。

夫婦で豪邸を建てた知り合いはその後、どちらも体を壊し、その上、勤務先が経営不振に陥って収入が途絶えた。激務だったご主人は豪邸が駅からものすごく遠いところだったことも災いしたようだ。ここは二世帯住宅で親は両方とも至極健康。

孝行のしたいときには親はいずというのは昔のことで、今は家建てて本人が燃え尽きてしまう。

買い手のすぐつく普通の家だったらまだしも、どうしたわけが、こういうケースに限って個性的な家を建てている。
迷宮のような家、ペットの部屋があるのに主の疲れを取るための静かな部屋はなし、とか。

私だったら駅に近いマンションに現役時代は住んでいたいな。寿命を縮めてまで豪邸を建てたいとはまったく思わない。
二人とも亡くなってしまったが押しかけFPとしてでも、運転免許書更新のときに見せられる恐怖の映像やストーリィのように豪邸建設に伴う費用負担のリスクについて切々と説明してあげればよかったと思っている。

by yoshi-aki2006 | 2010-10-18 15:25 | 日々雑感 | Comments(0)  

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