女の資源

ある料理屋に行ったときのことだ。女将か仲居頭か、凛とした着物姿に坊主狩り。
そんな女性に出迎えられて度肝を抜かれた。
私は彼女の案内に従い長い廊下を歩きながら、彼女の頭部を眺め、
「いや、実にお見事。こんな女性初めてみた」
と感心していた。
髪は五ミリほどに均一に刈り込まれ、全体的にはごま塩状態。
年のころ50歳前後。
頭の手術でこうなった、というわけでもなさそうだ。
何より、その女性の「見るなら見てよ! これが私、どう?」
という気迫が自らの意思で坊主頭にしていることを物語っていた。
着物姿で坊主頭。背筋ピンシャン!  しびれる!

別の日。駅で切符販売機に立つ長い髪の女性の背後に並んだ。その人はチノパンにシャツ姿。腰に紺色のカーディガンを巻きつけている。女子大生?
彼女は切符を買うのにえらくもたついている。「どうしました?」と覗き込んで、「あ」と思った。
私よりもかなり年上? と思えるシニアだった。
若作りに彼女の失われ行くものが何か、分った。

髪の毛に女のコンプレックスや執着が如実に現れる。
ロングヘアは男性にもてる。35歳くらいまでは多少ブサイクでもその路線でなんとかしのげる。
顔の老け度が進むと髪を短めにし、前髪を少したらす手を使う人がいる。
そのスタイルもやがて限界がくる。
老け顔に中学生ヘアでは落差が痛すぎる。本人の狙ってるものも人に丸透けだ。
失った若さを目くらましさせようと悪あがきは続く。
巻き髪などフェミニン路線で、「色っぽい私」を演出する手があるじゃないか!
この路線もやがては目じりと口元の皺の深さとともに、「失われ行く自らの女性性に執着する年増」の印象を第三者に強調させていることに誰より本人が気付く。
その痛さに鈍感であれば、こまどり姉妹、山本リンダのNGになる。

ここでいっそ、かつて料亭で出会った「着物ごま塩坊主頭女性」になってみる!
それが嫌けりゃ叶姉妹みたいにあらゆることをして時間を止める努力をするほかない。
自然に年をとっていい顔になるって、そんなに簡単には出来ないことなんだ。
身近にそんな人がいたら心から尊敬したい。
それにしてもヒトは何をそんなに恐れて若作りに執着するのだろう?
女として若いってことだけにそんなに重点を置いているって、一体何なんだろう?
そんなにいつまでもちやほやされたいか?  灰になるまでってか?

by yoshi-aki2006 | 2006-04-20 23:39 | 人間考察 | Comments(2)  

Commented by 亮子 at 2006-04-21 14:52 x
私 ただ今 33歳。 母が 頬を持ち上げては 「こうすると 若返るよね?」と 真剣に言っていたことの 意味が だんだん わかるようになってきた今日この頃。今になって、 なぜ もっと20代に自分の若さをもっと生かさなかったのか 悔やまれます・・・ 失いかけて 気付くものってありますねぇ 。
Commented by yoshi-aki2006 at 2006-04-21 15:34
亮子さん、こんにちは! 33歳なんて若ーい!!!
炸裂しちゃいなさい(笑) 何したって大丈夫よ。まだ人は大きな気持で見てくれるから。問題は40歳過ぎてから。よく40歳になったら自分の顔に責任持ちなさい、といわれるけど、ホントです。
それとお母様。気分はずっと17歳の時のままだと思うよ。たまに、お母様にきれいなお花とかきれいな色の口紅とか買って差しあげるときっと喜ばれると思います。そして、17歳のお友達に接するような気持で話して差し上げるといいかも。失ってはじめてわかる若さかな。今にして拾いたいあの日やこの日・・・。この句を5年後にいわないように今をしっかり生きましょう! また、来てね! 木村佳子

<< 六道ツアー 孤独を恐れる人々 >>