「何で私のことをわかってくれてないの?」と人に切れる前に~人はされてきたようにしか人と接せられない~

誰しも「どうして私のこと、わかってくれないの?」なんてセリフを人生のどこかで誰かに言ったことがあるのではないでしょうか?

あるいは「何で私のことをわかってくれないの?」というフレーズもあるかと思います。

私も言ったことがあるような気がします(今から考えるとこっぱずかしい! アハハ~)

何で?
どうして?
わかってくれないの?
ちょっと考えたらわかるでしょうに!

人はつい、そう思い、相手をなじりたくなりますが、いやいや、そうではない。相手は全く分からない、思いもよらないことなのかもしれないな・・・。 それが今の私の結論です。

というのも、人は写し絵のようなもので、人にされてきたようにしか人に接せられないものなのではないでしょうか?
自分がされてきたようにしか人に接せられない。
自分が愛されたようにしか人を愛せない。
それ以外の方法は知らない未知の領域なのではないでしょうか。

だから、何で? どうして? わかってくれないの? となじったところで問題解決にはならない。怒るのは一番、効果のないことかもしれません。何しろ、相手の中にそう思う回路、概念、知った世界、旧知の面影がないのですから。

なので、自分の求めている概念そのものを知らしめる必要があるわけです。何回も練習してもらって回路を作るところから始めるべきなのです。

口頭で言って聞かせる。
そして、こうしてほしいことを、繰り返し、練習してもらう。
それで、できなかったとしたら、その人はそれをずーっとこちらが望んだようにはできない。
そう思ったほうがいいです。

ドラマなどでは「どうして私のことをわかってくれないの?」と恋人をなじる花子。きょとんとする太郎。なおもなじり、責める花子。「いや、そんなつもりでは・・・」とうろたえる太郎。「もう、あなたなんて嫌いよ!」と顔をくしゃくしゃにして踵を返して小走りに去ってしまう花子・・・みたいな展開かと思いますが、相手には「理解の土壌、概念、回路」がないと知れば、もうちょっと違う対応になると思います。

相手が恋人とか配偶者に限ったことではなく、世の中で起こる対人関係もみな、「人は自分がされたようにしか人と接せられない」、これをもっと演繹すれば「人はその業界で通用するなじみのあることがスタンダードだと思っており、相手に自分の世界で通用することをしてしまう」ということになります。

そう思えば、相手は容易には変えられないということがわかります。
だったら付き合う相手を選ぼうということも理解できるはず。

できない相手に「こうしてくれ」「ああしてくれ」というのは無駄なこと。

それが恋人や配偶者なら、話して理解の土壌を醸成していくことになるでしょうが、ビジネスや交友関係なら「ああ、回路がない」と感じる人とは深堀しない、付き合わないに越したことはないです。

そう感じたきっかけは、昨夕、「赤坂テレビの××という番組の××でーす」と携帯に電話がかかってきたことからです。
「実は25日の朝番組で木村さんの監修で株価がこんなに上がったのでどんどん株を買いましょう! という企画を放送したいのです。明朝の放送のため、急いでおり、是非、協力してくださいませんか?」といわれました。

「えっ?今からどんどん株を買う? このタイミングでそんな企画やるんですか? いやー、そりゃ株価は強いけれども今から買うなら、用心してもらいたいですね」みたいな話をして、「ETFなら分散投資できるので、ま、時間と価格分散して買うというなら、ま、手はないことはないですけどね」みたいな話をして、「今、電車に乗っているので×時に事務所にかけてくださいよ」といい、用事を早めに切り上げ、事務所で待つことしばし。

約束の時間を5分過ぎてもかかってこなかった時、「ああ、もうかかってこないな」とわかり、さっさと別の仕事に取り掛かりました。普段お付き合いしているアナリストや企業の方は時間に超正確ですし、一度依頼したことの段取りが変わるときはビシーッと筋を通して話をされますので、約束をたがえるということは自らのビジネスマン生命をかけていることを知る人ほど恐れるものなのですが、てれんこてれんこした感じの電話の声の相手にそういう厳しい規律は感じられなかったので、「やっぱりね」と。

で、翌朝。
まず常識のあるビジネスマンならこんな時間はかけないよという朝。
「赤坂テレビの××っつー朝番組の××でーす。すみません、僕、この企画の担当からはずれちゃったんでー」
と件の男性。

ま、怒られることを承知でかけてきた勇気に免じて「一応、株のカモさん製造機みたいな企画を放送されたくないので聞かれたからには責任があると思って用事を早めに切り上げて電話を待っていました。大人だったら、どんな状況でも電話一本かけるでしょうに、その暇もないほどお忙しいお仕事なんでしょうから、ま、頑張ってくださいな」と流して切りました。

が、・・・・・。あっ、そーか。そういうことか、と思い直しました。

たぶん、その人は下請けの下請けのその下請けのお兄ちゃんで、赤坂テレビの名前を出せばどんな先生でも、「あ、そう」と許される状況がめっちゃ楽しくて、わざとやっているんだなと。

きっと赤坂テレビの××という朝番組の担当ということが唯一、その人の使えるご印籠というわけで、それを取ったら何もない状況の人なんでしょう。

人はそれが許される環境が当たり前と思って生きている生き物。

なんでこちらの状況をわかってくれないの? と思ったところで相手にはその回路がないわけで、このケースは自己満足のためのエサさがしとして人を利用していると言えます。


そのことをわかれば、ああ、この人はこういうことが許される世界に生きて、人にもこんなふうにいい加減に接してこられた生育環境の人なのだろうなあ、と思い、ご縁がなくてかえってよかったと儲かった気持ちにさえなったのでした。

このことは本や講演などにもいえて、共感のできない人の書いたものはどこまでもこちらには「変」に思えるものです。投資家道にも通じることですね。
信じられる会社、信じられる仕事、信じられる製品。
そういう発行体への投資が大切ですね。

自分のアンテナを信じて、これからも歩いていきたいものです。

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このときのいきさつはマスコミの株式市場に対する報道姿勢と絡めて、フェイスブックでもかなり盛り上がったトピックになりました。

フェイスブックにアカウントをお持ちの方、公開記事にしていますのでご興味がございましたら是非、ご覧ください♪
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by yoshi-aki2006 | 2015-06-25 11:40 | シンキング | Comments(1)  

Commented by 専業主婦 at 2015-06-29 11:14 x
赤坂テレビ…納得です。昔からテレビ業界はこういうの多い。プロデューサー巻きかしらん?とんでもない勘違いさんはどこにでもおるんですね。先日自衛隊お見合い大作戦なる番組でもスゴイ女の子いました。どこからその自信くるんじゃ?という感じですが本人はまったく。彼女、たぶん次回も出ると思う。それで「なんであんなの出すんだ」という批判が沢山あったようなんですが、こういう反面教師も必要ですね。今老若男女問わず年齢問わずこういう人多いです。こういう人を表に出した時点でその会社の品位もなんとなくわかる。

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