忘れえぬ人々

Tさん。どうしているだろう?
知り合った当時は新興企業、今は中堅企業になった「R社」の中間管理職だった。

私と歳はあまり離れていない。
顔はどうかなー。ま、好き好きっしょ、程度のできばえ(正直なところ)。
電車に乗っていたら、背景に埋もれている、ってタイプの地味な男である。

特段に仕事ができるだとか、仕事面でわたしと絶妙なコラボレーションがあったわけではない。

でも、Tさんのことはまず、一生忘れないだろう。理由は、私の中にある人間への信頼という石垣の石の一つを構成している人だからである。

猫を引き連れて、都心のマンションから郊外の一軒家に移ってからしばらくして、Tさんと話す機会があった。「猫が外に出たがって困るのよ。だから、少し戸をあけて出すの。心配で猫が帰ってくるまで待つうちに寝ちゃうんだよね。すると真夜中、猫が私の枕の近くで「今、帰ったよ」みたいにしてひっそり、私の顔を見ているのよ」というような話をすると、Tさんはすかさず、「木村さんち、相当汚くしていない?」なんてことをズバーンとお見通しで指摘するのだ。

確かに猫が出たり入ったりする庭側の部屋の床は土で汚れた猫の足跡が始終ついていたし、
その土汚れした足でベッドに登ってきて、枕元に座っているわけなので、ばっちいったらばっちい。

一を聞いて10を知るとは彼の十八番で、「こういう人がR社にいる限り、大丈夫だな」
と思ったものだ。また、この緻密さなら医者になれば大成したのに、とも思った。

そして、異性としてはまったく互いにフェロモン違い、あら、ゴメン、互いに相手が違うよねって感じだったが、私は「それはそれとして、こんな夫がいたら、私はボーっとしていられるのにな」と思った。
なにしろ、宅には1を聞いて10でなく、1を分ってもらうために1000語くらい必要なかたが座敷わらしのごとく床の間を背景に鎮座ましましているもんで、Tさんの聡明さに非常にあこがれた。

でも・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。ひょっとして、このTさんみたいな旦那だったら、奥さんも相当緻密なものを要求されそうだなあ。
私の中にはもともと、そういう男の座る椅子はないのかもしれない。
今はどこでどうしているやら。きっと新規公開企業の役員かなんかに納まって抜かりなくやっているに違いない。生きている間に彼の奥方さまにお会いして、家庭でのTさんの詳細もうかがってみたいものものである。

親は子が遭遇する最初のシステムである。
こんな男を作った親御さんってどんな人だろう? 興味津々だ。

by yoshi-aki2006 | 2006-06-09 23:15 | 人間考察 | Comments(2)  

Commented by hikosaka at 2006-06-10 16:39 x
ご心配おかけました。パソコンが壊れて、1台買いました。1台は修理中です。やっとメールが打てるように成りました。壊れたのはNEC製です。今回のは、エプソン製です。NEC、エプソン、を買って、元を取ろうと考えています。ニューヨークが安いのが気がかりですが、5月に売ったのでボツボツ、買いに動こうか?と思っていますが、先生のコラムを見たら14000・-割れも覚悟と、、、、ですので、、、打診買いをと思っていますが、、、信用売り残の多い銘柄を考えています。
Commented by yoshi-aki2006 at 2006-06-10 17:18
hikosakaさま

パソコン、投資の元が取れますよう! 投資のプロたちも木曜は下の方で指したが16出した注文のうち、6つしか買えなかった、しっかりしている値動きのものもあるとおっしゃっていました。
私も、金曜日あたりは買いのスタンスでよいと思いました。
引けは甘かったので、あくまで打診買いの領域ですね。
また、遊びにいらしてください。
コメントありがとうございました。

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