勝ちに不思議の勝ちあり負けに不思議の負けなし 松浦静山の剣術書『剣談』より
2016年 06月 25日
イギリスEU離脱国民投票。
年配者は「自分たちの支払った税金が見ず知らずの移民のために使われたくない」と離脱賛成。
若者はビジネス上の理由から残留支持。
結果は離脱でした。
私は巨額資金運用者は何度もこのおいしい飴をしゃぶるはずと思っていましたので、今回は残留でスコットランド独立問題や各国にこの問題が飛び火して、今年から来年にかけて大統領選挙前に大動乱になる、とシナリオメイキングしていました。
講演で申し上げているように
9月には別の火種
もありますしね。
このシナリオ構造には違いありませんが、
先にドカンと一発、見舞われましたね。
もし、自分が城主なら、戦上手の真田昌幸(真田幸村の父)級の強者に命を取られていたことでしょう。
なぜ、直前に楽観が流れたか? そして、それを多くのインテリが信じたか?
時系列で楽観論が流れた周辺を分析すると調略はコックス議員事件からでした。
ニュース履歴に触れたブログです
ちょうど大河ドラマで放送された北条氏政のくだりで最後まで落ちなかった城が調略で2日で落ちたように人は調略にやられるのです。
コックス議員事件でなぜ同情論が出て残留優位になるのか?
そんなおかしなロジックはないわけですが、大真面目な報道が続きました。
メディアを使った調略の情報戦だったのですね。
もう一つは人の本能として疑い続ける辛さからの逃避です。
だから楽観の誘い水を飲んでしまう。
セルサイドであれバイサイドであれ、投資の世界、証券業に長く身を置くとどんどん猜疑心が強くなり、人と信を結べない、最後には勝つことばかりに拘泥する、とても友達にはなりたくないような怪人物になります。
さわやかな好人物では投資の世界、株の世界では勝てません。
しかし、自分がそんな怪人になっていくのに人は耐えられなくなります。
だからさわやかな話、楽しい話、なーんだというような話、安心できる話を信じたくなるのです。
辣腕経営者が突然、CSRに力を入れたり、いい人になろうとしたり、
ダントツの強さでスターの座を守り続けてきた人が結婚等を機に突然、いい人キャラの作品を選んだりしますが、
強い緊張の反作用から極端な人間宣言に走ると、
必ずコケます。
おひとよしは投資の世界では命取り。
人間宣言をすると勝負の世界では餌食です。
6月23日は外資6月決算月。きっと世界には大もうけした人たちもいるはずで、その一派はコックス事件でシグナルを悟ったのでしょう。
コックス議員事件で楽観論が醸成されることでより巨利をむさぼったはずです。
そして、米大統領選挙前に「これまでのフレームを知りすぎた男」「これまでのフレームの役者の一人」は去るということでキャメロン氏が舞台から退場・・・・。
これを見ると安倍首相はどうなるのかなあ?と気になりますね。
日本の参議院選挙でアベノミクスはどうなるか?
①アベノミクスの継続・・・イギリスがああなったことで逆に与党に求心力が増す?
②まさかのアベノミクス・・・参議院選挙で野党躍進
勝ちに不思議の勝ちあり
負けに不思議の負けなし
心引き締めて新しい波に。新しい波の話は今までの講演でお話ししている通りです。
7月19日鳥取に伺います
by yoshi-aki2006 | 2016-06-25 14:09 | マネー | Comments(2)
講演会で先生が言われた様になりました。今後とも気をつけたいです。