トーチャンDNA

「あ、この人、好きだな!」と思える瞬間がある。

Aさん。この人は一緒にテーブルを囲むまでは特に強い印象はなかったが、みんなで食事した時、あまりに気持のよい食べっぷりに「ああ、いい男だなあ。よし! この男のために一肌脱ごう!」という気になった。

Bさん。ちょっととっぽくて、「天然ボケ」とも思えるのだが、仕事は予想以上にちゃんとやってくれる。以前、ブログに書いたR社のTさんと並んで、医者になったら人気者の先生だろうな、と思う。症例にあわせて、チャンと答えが出せるからだ。
こっちが仕事の段取りなどでガッテン親父さながら、べらんめえでガンガン噴火しているとき、通常であれば相手もそれに応じて「ああ、そうかい、そうかい。そんなら勝手にしろ」とぶつかるところ、滅私の精神で「先生のおっしゃっていることを実現するにはこういうコースで行きましょう!」とあらゆる手立てを考え、提案してくれ、決まったら推進してくれる。とっても優秀だ。

この人はきっと上司に引き立てられる。私が起業するならこの人をハンティングしたいと思う。

Cさん。これが今日のブログの主人公だ。
悩み深い男である。仕事ができる。頼まれたら相手のために一肌二肌脱ぐ。まるで清水の次郎長だ。それを隠すように外見はクールに作っている。
しかし、目利きは彼を引き立てる。
「Cよ、頼むよ。お前しかいないんだ!」
Cさんはしたいことが他にある。しかし、相手が自分を見込んで頼みに来るとノーと言えない。

で、無理に無理を重ねて業績をあげる。挙句、本人は疲れ果てている。
「馬鹿か、ア-タは!」
姉として私はどやす。
「そんなもん、適当にいなして、もっと要領よく生きていきなよ」
ところがそれができないのがCさんなのである。
どこでうずくのやら、トーチャンDNA。
「トーチャン、腹へったよぅ」と訴えかけられる。
「よっしゃ、分った。待っていろ」と漁に繰り出し、獲物を飢えた子等に差し出す。

いい加減、トーチャンをやめれ!
そういってやりたい。しかし、Cさんは頼まれると一肌脱いでしまう。
男のためにも女のためにも。いずれにもモテモテで、深情けをかけられ、惚れられる。
「馬鹿か、ア-タは! 寿命が縮まるよ!」とどやしながら、
「い-い男だ」とつい見惚れてしまう。

そして、Cさんの抱える「地獄」と「漆黒の孤独感」「どうしようもないジレンマ」に私も自分の生育歴から刷り込まれた「どうにもしようのない設定」に対するちょっとした絶望感からか、強く共感し共鳴してしまう。彼は捨ててきたもう一人の自分であるような気がする。

双方の血と肉と汗と涙のかなたにいる不動明王と観音菩薩みたいなもの。表裏一体をなすそんな存在がこの人と酒を飲むときの立会人で、酒の味を濃くしてくれる。

Aさん、Bさん、Cさん・・・・。
彼らのなんともいえないいい感じ。それがフェロモンであろう。
フェロモンは人間の奥深くから出てくる。
その人が過ごした時間がその人の体内に古代の食べ物・豆腐の「よう」のように醸成したサムシングからじわじわとにじみ出てくるものである。
そして、それは人に伝わる。
フェロモンは人を動かす。
よいフェロモンを出したいものだ。

by yoshi-aki2006 | 2006-07-04 10:45 | 人間考察 | Comments(0)  

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