消費社会の階層勝者という蜃気楼に魅せられて

「なんだかなー」
と仲間内でよく話題になるA子さん。
みんなかかわりたくないのだが、仕事絡みなのでどうしても顔をあわせる機会がある。

やっつけ仕事が多いので、A子さんの進行で進む仕事を受けると大変だ。
ゲラを見てギョッは日常茶飯事。
大量に仕事を丸投げして自分はリゾートに出かけたり、ということもよくある。

常にバタバタしているのでかならずデレクションでミスがある。一度で済む打ち合わせが5回くらいになる。土日にも平気で電話が来る。何しろ自分中心で世界が回っている人なのだ。
かかわりたくない。
でも仕事で会う。
会うと変。
会うとバタバタに巻き込まれる。
でも仕事・・・。

みんなそれで困っているのだが、本人はともかくがむしゃらだ。
旦那も年収1500万円は稼いでいそう。
A子さんもやっつけ仕事ながら1000万円は稼ぐだろう。
ま、サラリーマンの妻ならそれで充分だ。
でも、本人は年収4000万円くらいの生活レベル実現を意識しているようなのだ。
ともかく上昇志向が強く、世田谷から麻布、青山みたいにマンションを買い替えて、ついに人をたくさん呼べるような広さの眺望のすばらしいマンションを手に入れた。もちろんローンを死ぬほど組んでだ。
リゾート地には別荘も所有している。
子供は私立の聞こえのよい学校に。
そして、話の端々にそうしたフレーズを入れて自慢げにするのが彼女流。
「ちょっと軽井沢に行っていたのよ。あっちに別荘があってね」
「遊びに来てよ。ホームパーティするから。うちのマンション、見晴らしだけは自慢できるの」
みたいに。
「ハウスクリーニングの人が今日来るし」
「ルーフでバルコニーが広いからガーディニングに手間がかかるの」
「アロマのマッサージ師を土曜に呼ぶのよ。一緒に受けない?」
という具合だ。
ファッション雑誌に載っている、いかにものライフスタイルを踏襲しなければ気がすまないらしい。

「稼ぐのは結構だけど、あの仕事ぶりじゃあね」
「はた迷惑だわなー」
「なんでそこまでして稼ぐんだろう」
「見栄を張りたいからじゃない」
「どうしてそんな見栄を張りたいわけ?」


子供の世話と絵に描いたようなライフスタイル実現のため、最近では髪の毛振り乱し、というような鬼気迫るご面相にもなってきた。

「きっと、競い合いたい誰かが彼女にはいるんだろうね」
「大学時代のだれそれさんとか」
「振られた彼氏とか」
「親兄弟にいい顔したいとか」
「××ちゃん、すごーい、といわれたいんでしょうね」

多分そうなんだろう、ということになった。

マンションや車、子供の学校名などで消費社会の階層勝者にあがっていくという欲。
幻想。
そこにはまれば一生涯、システマティックな消費を迫られる。
マンション買い替え。
車の買い替え。
子供の教育。子供の将来の職業。
別荘ライフ。
旦那の、自身の年収。職業。

そんな消費や、階層意識の奴隷はまっぴらだ。
消費を競い合って儲かるのはモノやサービスを売る商売人だけ。
階層意識をあおればグレードアップという名目で黙っていても消費者は高いものに買い換えてくれる。
私は人生を消費生活の王者になるためにすり減らすのはゴメン。
そんな蜃気楼を追い求めるより大事なことはもっと他にあるよ。
無理して自身が病気になったり、旦那、子供の問題に悩む前にA子さんに気付くチャンスがあればいいのだが。

by yoshi-aki2006 | 2006-09-23 13:24 | 人間考察 | Comments(2)  

Commented by hikosaka at 2006-09-23 14:35 x
娘が輸入自動車のYに勤めている。色々の人種がいる様子で当初は辞めたいと言っていたが、色々な人に会い自分なりに、人の見る目が出来たようだ。その点では安心?25歳の娘がお局に成らないことを祈りつつ、、、
Commented by yoshi-aki2006 at 2006-09-23 17:28
Yなら渡世の方から社長さん、芸能人、成金、成金の子供まで幅広くおこしになるでしょうね。モノを売る側の欲と買う側の欲。危ういバランスで成り立っていて、いずれも曼荼羅のように相手には不自由しないですよね。
人間だけが欲しがるブランド品。仕掛ける側になれば面白いと思います。いろいろ考えさせられます。

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