勝負師で行くのか、運用者として行くのか?

時に投資家さんから、
「私の持っているA株、どう思いますか?」
と意見を聞かれることがあります。最近では講演会の質疑応答の時、シニアの投資家さんから、必ずといっていいほど「もう、ソフトバンクはダメですか?」と聞かれます。

私は投資スタイルには大きくわけて2つあると思っています。
一つは勝負師で行くのか?
もう一つは運用者で行くのか?

勝負師でいくならデイトレも含めて勝ち負けがすべてです。
上がると思って勝負にでたのに下がれば負けです。
ハズレ馬券を持って、レース場に立っているのと同じです。
負けたのですから、また、勝負に出るなり、さっさと対策を講じるべきでしょう。

運用者でいくなら、その会社が運用にむくと思って買ったのでしょうから、いつまでにどれくらいのパフォーマンスを挙げるべきなのかを自分が決めなければなりません。
そして、その自分の運用に答えてくれそうもない銘柄であるなら、捨てるなり、入れ替えるなりしなければならないと思います。
勝負には勝負師としての行動規律が、
運用には運用哲学が必要です。

もっとも多いのが二つをごっちゃに株と付き合うスタイルです。
運用用と勝負用の銘柄を分けて実践するのはオッケーです。

一つの銘柄にどっちつかずのスタイルで臨んでしまうことをここでは取り上げます。
上がると思って買った。上がらず下がっている。勝負には負けました。
ところが急に、その銘柄を運用対象にとらえなおしてしまう。
運用には投資方針とか運用哲学が必要ですが、「上がったらオッケー」「上がらないから悩ましい」というもやもや感で投資家は苦しみます。

その時、アドバイザーを頼りにします。アドバイザーがその銘柄をいいといえば持つ。いい意見を言わなければ、その意見に出会えるまでしつこく「どうですか、どうですか」と聞いてしまう。
これでは運用はうまくいかない。

今のシニアの塩漬けソフトバンクはまさに「どうしたらいいでしょうか?」という質問の裏に「何かいい話を言ってくださいよ」という気持が込められている気がします。

解決法は唯一つ。勝負師で行くのか、運用者で行くのかです。
答えは自分の中にある。私はそう思うのですがいかがでしょうね?

by yoshi-aki2006 | 2006-10-31 00:08 | マネー | Comments(0)  

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