病膏肓

私の趣味はアナリシス、つまり分析なので読み物もFBI捜査官プロファイルみたいなものが好きだ。
で、移動時間や待ち時間が多いときは新聞などを見つつ最近の事件を考察してみるのだが、犯人であったり事件に巻き込まれるタイプには少なくとも二つあるような気がする。

一つは「相手のようになりたい」というキャラクター、アイデンテティの盗人タイプだ。
こういうタイプは日常生活を見回してみるとかなりよくいる。

誰々さんのようになりたいと常に願っているから、ねちこくターゲットとする人間の生年月日や住所、好みのブランド、付き合っている相手などの個人情報、つまり相手の細部を知りたがる。
ストーカーはこのタイプに多いと思う。

自分に勝ち目がないと自分がもっとも認識しているから、ターゲットとする相手が途方もなく憎くなる。
本人は自分のほうがイケテルと思っているのに社会的には相手が売れているわけなので、憎悪が爆発するわけだ。

このタイプと思えるのは整形で顔を変えつつ全国を逃亡、時効のわずか前に逮捕された中年の女性。また、掲示板などに書き連ねたり、なにか細工をして憂さを晴らそうとするのはだいたいこのタイプ。ナンバー2がカリスマ社長を裏切り、破滅させていくケースもこのタイプだと思う。

「今のあなたじゃだめだ」と常に近しい人に厳しく言われ続けられたとか兄弟と比べられ続けられた、人並みの容姿なのに勘違いするような育てられ方をしたとか、再起不能なほどノーと拒絶された体験を持つような過去がある人であることが多い。
こういう人がキャラクターの盗人に始まり、アイデンテティの盗みになって、そのうち相手の持ち物が欲しくなり、まねしたり、奪い取り、さらに完全に相手を自分のものにしたくなって、事件になっていく。不倫もこういうキャラクターが絡んでいるのではないか。

もう一つは相手の幻想につけこんで乗っかっていくタイプだ。「私はやんごとない出である」といいつつ、金を無心する偽公家。投資詐欺や俺俺詐欺もこの部類に属すると思う。人はこの手の人に幻想のつぼをいたく刺激されて、ほろほろとだまされていく。最近、よく取材している研究者に話を聞いたが、投資の世界にこのタイプが潜んでいるという。未公開株上場話のうそ事件の陰にはこうした幻想かきたてやが介在しているケースが多いそうだ。


通常は新聞種になるほどには至らない。また自分がそんな風に反応するように間違ってインストールされた存在だと気ずいた場合、自己補正に務めて成功する人もいる。そして、社会にはこうした両タイプでも善なるものとしてよい方向で発展している人も少なくない。

しかし、テレビ、雑誌、ゲーム、時代の広告などにうまい具合に共通幻想の種を撒き散らされ、知らぬうちに私たちはキャラクター渇望症や幻想付け込みがた詐欺に思いのほか感応しやすくなっている。つまり、こうしたキャラクターは相手を求めるので鍵と鍵穴の関係を構成してしまうのだ。

もしも、鍵に鍵穴と目され突っ込んでこられたらどうしよう?
どうすれば、おぞましいものと無縁でいられるか?

一つわかったことは会いたくない人物に自分がならないように生きることだ。
自分が会いたい人と同じように生きていれば、いつか波長が合って類友の法則で美しき善なる魂の人と出会うことができると思う。
やってみるべ。

by yoshi-aki2006 | 2007-09-17 01:57 | 人間考察 | Comments(0)  

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