ガンバリと恐怖の一線について

私たち一族にとって忘れられないヒト。それがミドリさん(仮名)である。
ミドリさんはお嬢様大学として名高いA大学の大学院までおでになって大学准教授としてがんばっておられた。
縁あって私たち一族とミドリさんの付き合いは始まった。つまり、私たちの遠縁のお嫁さんとして彼女は嫁がれてきたのである。

最初、まず、びっくりしたのはミドリさんからは有名料亭仕込みの珍味や世にも珍しい品々が二週間とおかず、送られてきたことだ。そして、私に何か仕事のトピックスがあると豪華な花束が届く、家族がちょっと入院すると書留で見舞金が届くといった展開が続いた。
ついには有名料亭にご招待までいただく。
それはもう、嵐のごとくといってよいほどの攻勢に感じられた。

「ありがたいような、困ったような・・・・」。

みんなでそんな感想を持ち寄り、「どうする?」と対応に悩ましいものを感じはじめていた。

なんしろ、次から次へとミドリさんの出し物は続く。贈り物攻勢が続いたと思ったら、ご招待、それが終わったら、家の新築をはじめ、ご招待。それが終わったと思ったら、あーでもない、こーでもない、すべった、ころんだコンテニュー、コンテニュー・・・・。

私たちはその間、ずーっと振り回されっぱなしになった。そして、「そろそろ落ち着いたかしら?」と出し物の種尽きを安堵していたある日、遠縁とミドリさんの縁は切れた。

一番かかわりのあった遠縁はミドリさんに現金資産を相当吸い上げられてしまっていた。
つまり、ミドリさんから届いた贈り物の数々は全て、世俗にうとい遠縁の口座から決済されていたのである。

ミドリさんはヒトのふんどし(お金)で「あらー、いつもすみません。ありがとうございます」という立場上の優位をものすごく渇望していたようだ。

ちなみに縁が切れるきっかけとなったのは「毎月80万円ほどにもなるクレジットの決済の中身を知りたい」と遠縁が婉曲に注意したことに始まる。世間的にはその遠縁の申し出はもっともなものだ。
しかし、ミドリさんは信じられないほど、反発した。それはすなわち、自分の根幹を支える日々の賞賛を生み出す原資が絶たれることへの強烈な恐怖感だったからに違いないと私には思える。

この時の経験から、ふと、見回すと身近に「ミドリさんに似た人」はいるなあ、と気がつくようになった。
次から次へと話題を提供しなくてはいられなかったホリエモンもこのバージョンに近いといえるような気がする。
「ミドリさんなるもの」と紙一重で多動性症候群の成功者モデルも世の中にはいる。

が、しかし、多動性症候群で、何かしなければ気がすまないヒトは、また紙一重で「ちょっと困ったヒト」の要素も持つ。

何者か、別物にならないと見捨てられるように感じるのだろうか?
常にヒトに注目され、賞賛されないと恐怖感で一杯になるのだろうか?

「今のままでいいのよ。あなたでいいのよ。何もしなくてもいいのよ。あなたが好きよ」と母親にぎゅっと抱きしめられた経験がないのだろうか?

ちなみにミドリさんの母親は強烈な支配者タイプのヒトと聞く。
この母親に気に入られようとして、あるいは気を引こうとして、ミドリさんは出来上がってきたのかなあ。
がんばって大学准教授までなったヒトだが、
病的な部類に入る方向性なきガンバリは
周囲のヒトには竜巻のようで、去ってくれて実にホッとするのである。

by yoshi-aki2006 | 2007-11-25 13:13 | 人間考察 | Comments(3)  

Commented by hikosaka at 2007-11-25 19:08 x
昨日、先生の講演の入場葉書が届きました。厳しい状況ですが楽しみにしています。近頃は日ばかり取引で、早乗り、早降りで頑張っていますが、、、やはり優待銘柄が安心です。20日の先生の福岡の講演内容が厳しい様子の様ですが安値にもかかわらず、20億の出来高があります、チャートは底割れ状態ですが夜明けは近いのです?2日を楽しみにしています。
Commented at 2007-11-26 05:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yoshi-aki2006 at 2007-11-26 05:52
コメントありがとうございます。
先天性かどうか、ケースバイケースかと思いますが、単に落ち着きのないヒトとヒトの関心を引きたくて仕方がない行動多発のヒトがいるように思います。後者は生育環境と密接な関係があると私は思っております。また、ご本人も母親との関係に悩まれておりました。


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