オフ時間をどう使うか。人それぞれだが、運動系のactivity(活動)は健康維持に欠かせない。
私はヨガ、ピラティスを10年以上続けてそれを実感した。コロナで自宅すぐの教室が閉鎖になってしまったのは残念だったが、バレエやフラメンコ、ベリーダンス、フラダンスなどの舞踊系のactivityは継続している。
いずれも駅近で通いやすく、教室としての機能も充実で長続きしている。
教室選びで立地はとても重要だ。どんなに優れた先生が教えてくれる教室でも通い辛い場所に位置していると長続きしない。
会社、自宅の近くで教室を探そう。
開催日時が自分の生活に合うかどうか。
会社からなら会社の近くの夕方以降のクラス。
自宅からなら土日昼間などの開催が充実しているところ。
欠席した時の振替機能や、月謝などの費用面の適正性、心付けなど忖度系の教室独自の徴収慣習、イベント開催頻度などもチェック。
チケット制だったりすると自分のスケジュールに合わせて参加できると感じる人もいるだろう。
1986年から始まった派遣法などによって今は正規労働者と非正規労働者の割合でいうと女子の二人に一人は非正規労働者である。
所得は伸びず、ボーナス、退職金もなく働いている女子が高額な月謝をねん出し、イベント毎に衣装、その他を準備し、忖度系の費用まで徴収されるようでは通うモチベーションは減退する。イベントがたくさんあり、都度都度、参加奨励なら費用面で苦労する。わざわざ発表会がない教室を選ぶ人もいる。
教室が目指していることは何か? それも吟味したい。
規模の大きさを目指している教室なのか。家族のようなアットホームな居心地の良い教室を目指しているのか。プロ輩出に力を注いでいるのか。
規模の拡大イコール質の充実かどうか。
もちろん質の充実は規模にかかわらず見なければならない。
ちなみに、フラメンコの場合、振付やフォーメーションも重要だが、最も重要なのはカンテ(唄)だ。
例えば日本の踊りでやすき節なのか黒田節かもわからず踊ることはないだろう。
なのでカンテで何がうたわれているかもわからず振付だけ夢中になって覚えても意味がない。
それぞれの教室でカンテ重視か、振付重視かの傾向がある。
いろんな教室の発表会を積極的に観に行き、生徒の状態を見ることも教室選びの参考になる。
例えばフラメンコの発表会なら、この中の何人くらいが本格的なパルマをたたけるかとか、いきなりブレリアを臆せず踊れる人が何人くらいいるだろうかとか。
ある教室のミニ発表会ですごい生徒さんがいて、客席で感心していたらその教室の方が「彼女は昼間は幼稚園の先生なのよ」と教えてくれた。教室主催者の先生はレジエンドでゆったりとした雰囲気の方だったけれど、こんなにすごい生徒さんがいるんだと思い、どんなふうに指導されているのだろうと思いをはせた。
舞踊団としてどんどん舞台に出ていく系の教室もある。スペインのタブラオに踊りに行くようなチャレンジも見た。生徒も舞踊団の一員になろうという人が集まるようだ。だから私のようなのほほーんと楽しく習いたい、通いたい場合は場違いだと思う。
教室主催者の先生が献身的に職人的にマンツーマンで教えてくれる教室もある。
ただし、マンツーマン教室の場合は覚悟が必要だ。
天才舞踊家のライブにしびれたとしても、そのかたに習うのは、のほほーん系生徒には恐れ多い。若くてこれからプロを目指そうという人が習うべきだと思う。
代行を担う人たちも見ておこう。感情に任せてレッスンに関係ない事柄で生徒を人前構わず罵倒したり人格攻撃をするような心得違いの代行もいると聞く。
正しい病というか本人の偏った思い込みに反発する生徒にはつい攻撃的になるのだろう。
私のように趣味として楽しめればいいなあ、健康効果も期待出来て、ちょっとしたイベント性もあって・・・・と思っている生徒にとってクラスでストレスを感じるのはごめんだ。何のためにお金を払って嫌な思い、理不尽、不条理、不愉快な思いをしなければならないのかと思う。
代行講師が会社の上司感覚で細かなことをいちいち口うるさくヒステリックに注意するようでは集う人にストレスを与える。
そういう代行に限って、踊りは小さく縮こまっていたり、おおらかさや明るさ、展望がなく息苦しく見苦しいのではないか。舞台はすべてを明らかにする怖い場所だ。
フラメンコはコンパスというリズムに乗って舞うが、コンパスがずれている代行からコンパスについて注意されたりすると生徒側はしらけるし、うるさく攻撃されると生徒は萎縮し、学芸会踊りになってしまうだろう。
教室を変わるきっかけはこうした代行が原因になることが多い。
教室を変わったいろんな知人に聞くとたいていは「意地悪な代行に辟易して」という理由を言う人が多い。
会社でも問題ある人を役職に就けていると、部下がどんどん離職し、しまいには会社が衰退していく。教室主催者は自分がライブなどで留守を任せる代行には目配りが必要だ。
自分に憧れてせっかく教室に集まってくれている生徒を大事にするならば、代行選びは教室運営の肝といえる。
そもそも教室主催者に賛同して生徒は來所している。代行が主催者の生徒にストレスを与えるなんてあってはならないことなのだ。
幸い、私が通っているバレエ教室では代行の先生は生徒にストレスを与えるような教え方は一切しない。
育ちの良さがこの人柄をはぐくんできたんだろうなというような素敵な代行だ。
だから年齢の高い人も安心してマイペースでレッスンに励んでいる。
主催者の先生以外に代行の先生のクラスも受講して教室を選ぶと間違いが少ない。
通う教室が定まったら、生徒心得も定めておく。
舞踊系はハマるとどんどんハマっていく。お金、時間、労力をつぎ込んで際限がなくなっていくことが多い。
人生、なすべきことは多いのに、舞踊系に多くの時間を費やした挙句、永久の素人以外、何者にもなれなかったことにはっと気が付いた頃、寿命を迎えることもある。
姑は日舞の名取となり、舞台に立って踊りまくっていたが、腰を痛めて老後に健康寿命を縮めた。
結婚後に舞踊系にハマって家に帰ってこずに離婚に至った人もいる。
離婚に至らなくとも、プロになるわけでもないのに舞踊に熱中し子供を産む時期も逸し、仕事にも差し障って、家庭生活も家族に我慢をしいていたりする。一体そこまでの熱狂は何なんだろう。のめりこみ方が激しい場合、夫が賭け事やゴルフなどに熱中して妻子を嘆かせるのとどこが違うのか、時には冷静に考えてみたい。
生徒心得として
仕事か家庭が第一なのか、舞踊が第一なのか、優先順位を決めておく。プロになるわけでもないのなら線引きは必要だ。
こうなったら辞めるというデッドラインを決めておく。
つぎ込む費用を決めておく。私立大学の学資ほどつぎ込むのか、国立大学並みの費用にとどめるのか。
見栄を張ったり競争したりしない。そうしないと際限がなくなる。楽しめる範囲にしておく。
いつでも日常生活に戻ってこれるようにしておくといい。
さて、ここからは一回完結の勉強会のお誘いだ。
【木村佳子の講演予定 お知らせ】
◆7月1日 リーガロイヤルホテル新居浜
14:10~15:10分 木村佳子登壇 新NISA活用とインフレ防衛資産運用
◆8月8日(木)札幌 主催/日本証券新聞社
お申し込みは会場名をお書きいただきファックス(03-3662-0361)までどうぞ
■会場:北海道自治労会館 5階 「大ホール」
(所在地)北海道札幌市北区北6条西7丁目5-3
(アクセス)「札幌駅」 西改札口より徒歩8分
■タイムスケジュール
12:30 開場
第1部 13:30〜14:20 エスプール(2471・東証プライム)
<10分 休憩>
第2部 14:30〜15:20 日本都市ファンド投資法人(8953・東証REIT)
<10分 休憩>
第3部 15:30〜16:30 木村佳子登壇 株式講演会
(終了後5〜10分 お楽しみ抽選会)
◆9月20日 徳島 主催/日本証券新聞社
お申し込みは会場名をお書きいただきファックス(03-3662-0361)までどうぞ
【会場】あわぎんホール 5階 小ホール(所在地:徳島県徳島市藍場町2丁目14番地)※JR「徳島駅」より徒歩8分
【タイムスケジュール】
12:30 開場
第1部 13:30〜14:20 上場企業IR
<10分 休憩>
第2部 14:30〜15:20 上場企業IR
<10分 休憩>
第3部 15:30〜16:30 木村佳子 株式講演会
(終了後5〜10分 お楽しみ抽選会)