なーんてね

知人の男性が同席した女性数人に向かって聞いた。
「ここにいる皆さんは電車の中で化粧しませんよね? ね? ね?」
私も含めて
「しません」と答えました。
「ああ、よかった。僕、電車の中で化粧するような女性とは一線を引きたいんです」
まったく同感だ。
付け加えれば電車の中でモノ食らう人とも私は一線を引きたい。飴、ガムくらいならまだしも(自分も時々、ガムを噛み、飴を舐めるのでえらそうなことはいえない)、カステラ、人形焼みたいなもの、お惣菜、パン、通勤圏の乗り物で弁当をおおっぴらに・・・ともなると「ちょっとな」と思う。

レストランなど公共の場で携帯バンバンおしゃべりさんも困る。
化粧は若い女性に多いが、モノ食らう人は若者だけでなく、身なりがさほど見苦しくない(つまりそこそこ裕福そうな)高齢者にも多い(しかも地下鉄などで!)。

携帯バンバンさんは中高年の男性ビジネスマンに結構いる。電車 の中でも結構平気でかけ放題、受け放題だし、鰻屋、蕎麦屋さんなどで一杯やりながら「もしー、何とかかんとかしかじかしかじか」としゃべりっちな団塊世代風の男性がたくさんいる。
そういう人はたいていテンションタカオ君で声が大きい。
この場はおたくの事務所ではないんだけどな・・・と思いながら周囲の人は耐えている。
かと思えば、セミナー会場でかかってきた携帯で結構、長話をする人もいる。郵便局の待合で長々打ち合わせを大きな声でしていた中年男性も見たぞ。「公共の場でうるさいじゃないですか。外に誘導したら?」と局員さんに言ったら「えーっ、そんなこと私たちからいえませんって」と引かれてしまった。

さて、「電車でお化粧さん」はどうして「そういう行為が許せないさん」には妙な人に見えてしまうのか?
それは彼女が省略していいと思っている部分に自分はこだわりを持っているからだろう。
彼女が省略しているものとは?
「どうせ、この電車に乗り合わせている人って私の人生で二度と出くわさない人だし」
「そんな人たちにいちいち恥ずかしがっているなんて馬鹿らしいし」
「それにそんな人にどう思われようと別にかまわないし」
ということで、彼女は周囲の人を人間だと思う行為を省略している。だから、省略された側はなんとも奇妙な落ち着きの悪い気分を味わうのだと思う。
ばっちりメイクして見せたいのはお目当ての彼氏だけ?
その人だけが人間であとは木偶なんだ。そう思っている彼女に人は本質的な怒りを感じるのではないか?
なーんてね(木村佳子)。

by yoshi-aki2006 | 2006-03-01 23:40 | 人間考察 | Comments(0)  

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