心の星明り
2009年 06月 20日
私は、いいときに近寄ってくる人より困っているときに対応してくれる人の顔のほうが覚えられるなー。
私が今まで感じたありがたかった人を記すと。
昔、身近な人が救急車で病院から病院に移動する際、寝て意識がない人に付き添いながら救急サイレンの音を聞いていたんです。
そして、「あー、次の病院に向かっているんだな」と思い、「それにしても救急車で道を走るって本当に天下無敵だな」とスムースな車運びに妙に感心したのです。
そして、物言わぬ病人に「この人は健常なとき、人生が思い通りにならないことが多かったのに、病気という形で天下無敵な王様みたいにそこどけ、そこどけと道をゆずらせて救急車で運ばれていく・・・」と思ったら、なんともいえない気持ちになって、こらえていたものがあふれてきました。
頬に熱いものが流れ、でも出来るだけ静かにしていると、付き添って同乗してくれていた若い医師が、私の小さくすする鼻水の音に気がついて、ふと、音のほう、つまり私のほうを見ようとしたのですが、すぐ、その動作をやめて、気がつかないふりをしてくれたのです。
私はこのときの人の情けをありがたいと思いました。
同じ頃、笛の調べを聴く会があって、静かに笛の調べに耳を済ませていると、また、こらえていたものがこみ上げてきて、目が充血してくるようで、イカンイカンと顔をふりました。
するとそんな私を見ていた大先輩と目が合いました。
彼の目に「おまえさん! 辛いんだな!」とかいてありました。
しかし、彼は一切、詳細は聞かずにいてくれました。
私はこの先輩にいつか報いたいと思っています。
それでも、人は常ならず。
変わっていくこともあるでしょう。
大好きな人であっても、いつかは変わる。
死という形で関係に変化があったり、
時が相手や自分を変えることがある。
でも、情けをかけられたときのありがたい気持ちは人の心のどこかに綺麗な星を作ってくれる。
そして、私たちは時々、暗闇でその星の輝きに励まされるんですよね。
人の星になれることがあればいいね。
小さな光でも。
もちろん、大きな光でも。
by yoshi-aki2006 | 2009-06-20 23:00 | アンテナ | Comments(3)
先生はやさしい方ですね。
お元気ですか?
今日はムシムシしましたね。
久しぶりに走って汗をどっさりかきました。
汗と涙は同じ塩辛い味がしますが、どっちも生きていく上での糧になりますね。
それを糧にどう咲こうかと考えているうちにずいぶん遠くまで来てしまった気がします。
まだ、泳いでいけるかしら?
なんて。