チームマネジメントでリーダーシップを学ぶ

いま自分も含め十数人が一組みのユニット・マネジメントに初挑戦しています。
単独で動くことが圧倒的に多い自分の課題として、人と一緒に何かを進める練習が必要だと思ったからです。

先生手形の切れない、まったく未知の、自分の子供くらいの年齢層の若い人たちを数カ月まとめるのは非常に難しいです。
仕事の現場では「先生、先生」といわれて講演会場でも、行き帰りでもその場では一応、客人扱いされるために、嫌なこともほとんどなくて、そういう空間を維持してくれている縁の下の力持ちの人たちの苦労や段取り力に思いが及ばないことが往々にしてあります。

先生手形にずいぶん助けられていたんだなあ、と今、ユニット・マネジメントの苦労を通して知る次第。

難しいのは協調性のない人との現場。
苦労して段取りしたことを全部その場の自分の思いつきで自分のしたいようにしようとしてこちらにコントロールをしかけてくる。そういう人とのやり取りは非常に難しいです。

が、どんな現場でも起こりえる事態ですね。
その時、変に相手に迎合したり、抑え込もうとしたり、対立しないで自分の実現したいことにいかに相手を引っ張り込んで楽しんでもらうか、工夫が必要です。

一つ一つのことをあげつらうと、腹が立つわけですが、考え方を変えて、ユニット参加者を未来形でとらえることにしました。

今回のユニットの未来形とはまた来年も再来年も付き合って行ける人は誰だろう?とか、終わった後においしいお酒が飲めるとしたらどの人だろうとか、次に別軸で発展できる相手は誰だろうとか、少し時間を先に広げると、
「ああ、この相手とはこのユニットだけでの付き合いだな」と見極めがつき、目の前の事案だけ一緒になんとか飛び越えられれば、いいやと思え、すると腹もたたなくなることに気が付きました。

こうしたことで私が学んだのは「全員に好かれたり、ちやほやされることはない」ということです。どうしても顧客満足的にとらえて全員満足してもらわなければならないと力んでしまうのですが、講演などではその努力は必要でも、人関係ではそう力まないでもいいんではないかということです。好かれようとすると相手に迎合することの誘惑があります。すると成し遂げたいことから少しずれていく。

きっとこのレッスンで学んでいるのは「先生病」の克服と人としてのぶれないあり方ですね。

話は変わりますが、最近テレビの視聴率が急落しているとか。
たぶん、テレビの世界の「ねばならない」的なあり方がもう支持されなくなっているのではないかと思います。スポンサー様に配慮しつつ、視聴率を取るために、多くの人の耳目を引く話をセンセーショナルに、あるいはショーアップして見せなければならない。それがテレビの「ネバならない病」です。これではホントのことは伝えられないですね。

それに視聴者が気が付いて、「そんなホントもどきの嘘に付き合っている時間がないし、信じられるパラダイムを求めてさまよっているのに、別になくてもいい世界じゃないか」として消去する。これがテレビ視聴率急落の背景にあると思います。

私たちのような先生業もいつ何時、消去されるかわかりません。いらない、となったらパスされる。
ホントらしい嘘でお茶を濁してお金がもらえる時代ではない。だから人の金でご飯食べたり、飲んだりして接待が当たり前、ちやほやされて当たり前のフリーランチ食べ放題の現場に君臨している人は次第に現実と乖離して実につまらない講演者になったりテレビ出演者になったり書き手になってしまう。誰と何を食べたか? どこで何を食べたかより大切なことは支払いは誰がしたか、そういうことが実は大事です。タダ飯、タダ酒を飲んでいるうちに毒を飲まされる怖さをフリーの人ほど自覚しなければならない。毒がまわるとホントらしい嘘吐きになる。
そして、ホントらしい嘘は天地創造の絵画のように東日本大震災や東京電力福島原発事故のような大事件、大事故の時に見事にあぶりだされてしまう。

マスコミの寵児みたいな人ほど、あぶりだされてしまった感があるのは常日頃のちやほや状態に麻痺してフリーランチを食べまくり、相手の思うつぼに引き込まれ、自分で作り上げた幻想の上に胡坐をかいていたからではないでしょうか。そして、そういう人に人はついていかない。ついてくるのはフリーランチが好きな人ばかりで、やがてうつろってしまう。しかし、自分を重要人物のように思いたいから、そういう取り巻きを侍らせてしまう。こうして無くなった組織は一杯ありますよね。

そんなエライさんふう、重要人物風にすがる愚か者になりたくない。

それが私の矜持です。
そのためには一銭の得にもならない、いや、持ち出しが多い若い人たちの現場で修行をさせてもらうことも必要。そう思っています。

しかし、そうはいいつつ、怒らず爆発せずに物事を進めるのは難しいです(^^)。
不器用ながら誠実に生きていこう。器用に世渡りして不誠実な人生を送るよりまし。
フリーランチを食べまくって恥ずかしい人になるよりまし。
それを念じながら。
そしていつか、悩まず落ち込まず、怒らずにがはははーと豪快に物事を進める力が身に付きますように!

by yoshi-aki2006 | 2011-07-13 10:14 | 工夫 | Comments(0)  

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