酒飲みの品格

秋本番。日本酒のおいしい季節になりました。
おいしい秋魚と日本酒。
あるいはチーズとワイン。
いろんな組み合わせで食事とお酒のバリエーションが考えられ、料理を作る人は腕の見せ所でもあり、食べる人の喜ぶ顔がうれしいご馳走となり、市場に行く楽しみも倍増です。

さて、今日は酒飲みの品格について書きたいと思います。

私はものすごい酒豪に見られることがあるのですが、実はそんなに強くはなく、お酒をわざわざ外で飲みたいほうではありません。疲れている時、ちょっとお酒を口に含むと体の筋肉が緩み、呼吸が楽になるので家にある酒を飲むことがあります。また、人に紹介してもらってたまに足を運ぶようになった店でまったく利害関係のない人とおしゃべりするのは頭がシャッフルされるので、時間があれば行くこともあります。

だから、酒席がそんなに多いわけではありません。

しかし、時には何かの会に呼んでもらって「飲み会」に顔を出すことがありますが、その席でいろんな人のなくて七癖、酒癖を拝見して、
「ああ、いいお酒の飲み方だなあ」と思う人が居る一方、
「こりゃあ、酒乱だな」と思う人を見かけることもあり、酒飲みの品格について考えるようになりました。

食事を一緒にすればその人の育ちと人柄がわかり、
酒をともにすればその人の本性、本心を知ることができるといえるのではないでしょうか。

品格を感じるのは飲んでもどの人とも等間隔で淡々と接する、開けた酒の飲み方をする人です。
前途洋洋という言葉のとおり、その人の前には朝の海、夕の海が広がっており、太陽は前方にあり、それを見据えて、視野広し。そんな酒の飲み方をする人を知っていますが、その方は一部上場企業の社長になる前も、なってからも退任されても、ずっと酒の飲み方が変わりませんでした。
そして、お相伴させていただく席で末席に座っている私のような若輩者にも、ポツリと
「木村君、健康診断は何歳の時には年二回にしたほうがいいよ」というような貴重なアドバイスを言ってくださるのです。

ああ、ありがたいなあ!

今でもこの方を尊敬しますし、その方のような酒の飲み方をしたいなあとあこがれます。

しかし、そういうお酒の飲み方をする人ばかりではありません。
政治家にタバコ飲みは大勢居ても酒は警戒して飲まない人が多いと聞きます。
彼らは言葉が命取りになることをよく知っています。
不用意な言葉ひとつで政治生命の危機にさらされる例はしらふであっても多いものです。酒の席でふっと漏らした本音が刃となって人を襲う例を見てきているわけですから、酒席を警戒するわけですね。

酒は人の隠している本音、本性を暴いてみせる力を持つ、毒にも薬にもなるものです。
それを知るか知らないかで人生が違ってきてしまうことを酒の機会が多い人ほど知らなくては成りません。

専門医の酒乱の定義は酒の席で一度でも人を不快にさせる飲み方をした場合、だそうです。
酒を飲んで人に絡む。
暴れる。
店に迷惑をかける。
一緒に飲んだ人に嫌がられることをする。
セクハラをする。
裸になる。
モノを壊す。盗む。
ゲロしたり酒をこぼしたりして周囲を汚す。
酩酊して人に介護してもらわなければならなくなる。
だれかれかまわずおごられ酒、たかり酒をする。
会計の時の金勘定が汚く、狡い。ちなみにきれいにさっと金を払う人に酒癖の悪い人はいませんね。

男でも女でも気をつけなければなりません。

だいたい酒飲みはさびしがり屋で、誰かにかまってもらいたいのです。
一人で飲んでいりゃいいものを、それじゃ寂しいということで誰か相手になってくれる人を探します。
自分がおいしく酒を飲むために少しでも惨めな自分を忘れさせてくれる相手がいい。
豪華なメンバー、かまってくれる人、座持ちのいい人が飲み相手であって欲しい。
よく行く店に相手にされていないとか好かれていない場合、「ほう、なかなかご立派な人と飲んでますね」といわれたい。だから、できるだけ名士や有名人と飲みたい。

あつかましい酒飲みはそういう人を見つけるや、ことあるごとに「行きましょ、飲みましょ」と目をつけた人を誘うわけですが、酒癖が悪い人だと知れてしまうと、だんだん相手にする人は少なくなります。

酒乱が嫌われる理由は、自分本位であることに尽きますが、
酒乱は酒の力を借りなければ自分の憂さ晴らしができず、しかも酒から醒めるとけろっとして、人からその時のことを指摘されても「私はそんなことを言っていません」「やってません!」と逆上し、反省がない上に居直るから、一緒に飲んだ人は踏んだりけったりに感じるのです。

酒の力を助っ人にしないといいたいことがいえない。
酒の力を借りないと思っていることを吐き出せない。
おまけにその目的が遂げられるとケロッとしている。

これが、まさしく酒乱の特徴です。

酒を飲んで車を暴走させる。論外な行為ですが、その本性は反社会性であり、人なんか自分の快楽のためにどうでもよいと思い、そうしないと自己評価が保てないわけです。

酒乱に絡まれると金を払い、時間コストを費やして、しかも不愉快な目にあうという三重苦に見舞われます。その時間、そのお金を別のことに費やしたほうがよほど有意義だったわけです。貴重な人生時間を無駄にした後悔に地団太を踏むことになります。

さて、会社やサークルで誘われて飲み会に参加した際の酒乱との接点を避ける方法として、一番よいのは二次会にはけして行かないこと。これが一番の予防法です。

酒乱は一次会ではまだおとなしくしています。
が、一次会で絡めそうな人を値踏みしていることがあります。
日頃から、「あいつ気に食わん」と思っていたり、今迄は優位に立てていたことが相手の昇進などで、立場が逆転したような時などに、うらやましさが爆発し、それが酒の魔力で一気に噴出します。

で、二次会からやにわに絡んだり暴れたりし始めるのです。

まず、どんなに誘われても、二次会は行かないことです。
女性なら、美人であるとか、出世しているとか、稼ぎがいいとか、旦那が昇進したとか、家が金持ちとかで男や女の絡み酒のターゲットになりやすいですし、
男性なら、美人の奥さんが居る、夫婦仲がいい、本人が上司に引き立てられている、学歴が高い、人にモテる、などの理由で絡まれます。

もし、絡まれてしまったらまじめに返すと険悪になるのでできる限り、アホ、ユーモアでからかい返すことです。

そして、私の今までの経験では酒乱だな、と感じた相手とは以降、絶対に飲まないことだと思います。

誰でも大なり小なり、なくて七癖、どこか人よりおかしい部分は持っていますが、「この人、ちょっとおかしいな」
と感じた人からは一目散に逃げ、二度と席を同じくしないこと。コレが危機管理には有効です。

そういう人はそれを察してわざと「今度、こういう人と集まるんだけど」「ちょっといい店を紹介します」と綺羅星を混ぜて誘ってきたりします。

株式投資と同様に煙が見えたら逃げよ。
それが鉄則です。見切り千両。惜しいとか思わず、ばっさり切る。それにつきます。
不毛な人間関係に時間とお金を投資しない。株式投資とまったく同じです。

なまじ情けをかけるから、ますます迷惑をかけられるのです。


さて、株式市場。
また、怪しい景色が仄見えてきましたね。中国経済減速、ユーロ減速、アベノミクスこの先、不透明。出口がない時、いつも作られる中東危機。シリアを爆撃し、険悪になるアメリカとロシア。

困った時の中東危機演出。本当にマンネリ三文芝居に思えるのですが。

by yoshi-aki2006 | 2015-10-04 13:35 | 人間考察 | Comments(0)  

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