言霊

電車に乗ると、ジダンの頭突きがもう人の間ではギャグになっている。
女性が頭突きを友達にして見せていた。

マテラッティは相手を挑発する言葉を使う策略家として常習犯であるという。
「わらの男」ジダンに一体何を言ったのか?
「お前のネーちゃん、出べそ」の類の家族に対する暴言か?
「マザーファッカー」といった類の侮辱言葉か?

マッチ一本でめらめら燃えてしまう「わらの女」として私もジダンの気持はよくわかる。
頭突いてあまりあることをいわれたのであろう。
しかし、決勝戦当日、ジダンはあの件がある前から顔が暗かった。
もしも、引退が控えてなかったら、あそこまで燃えなかったかも知れないね。

寂しさが怒りに形を変えたのか。もうすぐ記者会見があると聞く。真相は告白記に書いてもいいんだ!(早まるな、ジダン! )

ところで。言葉というのは実に強い力を持つ。「お前のネーちゃんでべそ」程度のことでも家族の悪口をいわれると激昂する人はたくさんいる。侮辱されてヘラヘラ笑っているやつこそ、どうかしていると私も思う。

年末、年越しそばを食べにある蕎麦屋に入った。忙しい最中、やっと蕎麦屋に来れた! そして、年越しそばを今年も食べられる! そんな貴重な特別な日。たまたま、私たちのテーブルになかった七味を別のテーブルに手を伸ばして取ろうとしたら、別の席の人が気を利かしてその席の七味をよこしてくれた。ところが振ったら七味はほとんどなかった。お店の人に七味を足してくれと言うと、その店の息子と思しき男が「運が悪かったんですね」とヘラヘラして言うではないか。
何ィィィィ~? 年の瀬の大事なこの一瞬に。縁起でもない! 運が悪かったですね、はないだろう。私はかちんと来た。
めらめら燃えた!
その場の人は私の目の奥に炎が上がっているのを見たであろう。
以来、どんなに蕎麦が食べたくても絶対にその店にだけは行かなくなった。
店の前を通るたび、今でも呪詛が口を突いてでる。

それほどに言葉の力は大きい。
そして、言葉によって引き出された人の怒りのパワーはものすごく強い。
それを知らずして不用意なことをいうべきではない。
人を怒らせるとだいたい三年は祟る。
(事実、私は三年は忘れない。いや、場合によっては死んでも忘れない)

「美人さんのための××セミナー」(名前はちょっとこのブログ用に変えた)というのがあった。
たまたま、そのセミナーに立ち寄った。
近くまで用があり、主催者サイドと知り合いだった。
当日の講師はある専門家。その人物とも面識があった。
どういう審美眼をしているのか自分を美人××とか四捨五入すると50歳にもなろうかという大晦日を通り越して久しいにもかかわらず、シングルの星とか代表とか自称されている方である。
少し前にその人物が私の講演を聞きに来ていた。何を盛んにメモを取っているのだ?
まさか、自分の講演のネタ探しでもなかろうに?
その疑念に関して、確認しておきたいと思った。

覗くにも作法があろうかと差し入れを数名分用意し、一応、挨拶をした。すると、よほど後ろめたいことでもあるのか、開口一番、彼女から、「あーら、自分は美人だと思っているのに講師として呼ばれていないから、自分から押しかけて来たのね」という先制パンチが見舞われた。

アンタ、それって覚悟を決めて言ったんだね?
ヨイショは100も承知だが「先輩にあこがれてこの世界に入ったんです」と言ってた口で?

わらの女はもちろん、たいまつのように燃え盛った。
頭突きどころか、護摩を焚いてやろうかとさえ思うほどだ。
この女性も一生涯、許すことはない。

言霊というものがある。ある先生は「軽い=カルイ人だ、と思うか、明るい=アカルイ人と思うかは、アがつけば明るい、つけなければ軽いという具合にわずかな差であり、受け取る側の心の広さ、狭さの問題なのです」とおっしゃる。「明るい人だね」と肯定してあげれば、相手と無用な摩擦を起こして消耗することはないのだ。


文句ばっかり言う人。あーでもないこーでもないと屁理屈ばっかり言っている不言実行者。
否定語を使う人。
アンタ、癌じゃないのといった相手が気分を害すような、けど、心配しているような口ぶりのフレーズ。
人が亡くなったり、左遷されたりの話を笑いながら人に語る人。
自分を口説いてきたの、手を握られただの、本人さえ明かさなければ誰にも広まることがない類の話を相手を道化に仕立ててべらべらしゃべりまくる人(四捨五入50歳のくだんの女性だ)。

ジダンの頭突きどころじゃない。みんな言霊にやられるよ。
目、耳は二つ、口は一つ。
言ってしまった言葉は二度と引っ込めることはできない。
言霊となって発言者の周囲をほぼ、一生涯ぐるぐる回るのだ。

マテラッティも言霊の威力をこれから一生背負っていくことになるだろう。

by yoshi-aki2006 | 2006-07-12 03:04 | スタディ | Comments(2)  

Commented by izumi at 2006-07-12 23:23 x
何だか私も耳が痛いです・・・言葉には気をつけなければいけないと思いつつ、調子に乗って喋ってしまう時もあり・・・これを読んで背筋を正しました・・・。
Commented by yoshi-aki2006 at 2006-07-12 23:43
ま、最終的には自分に返ってくることなので。
って、、オリーはぜんぜん大丈夫。
人徳ありますよ。

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