製造物責任を取らない親に代わって
2006年 07月 15日
今回は行きも返りも若造を製造物責任を取らない親に代わって、しつけてたもうた。
まず、新幹線のぞみ「行き」の巻。
図体の大きい30歳くらいの若者が窓側。
私が通路側。
三時になるや男は携帯をバシっと音を立ててあけ、「アッ、下がってるッ!」と小さな悲鳴を上げ、私をまたいでデッキに走っていった。「あ、株の人間だな」とすぐ分る。
キャーキャー、デッキで男がボーイソプラノでしゃべってる。
戻ってきて、どさっと座って席が揺れる。ハーッとため息。それからまた携帯が・・・。バタバタ私をまたいでデッキに走りボーイソプラノ。また戻ってきて、ため息。また、携帯が鳴る。どた靴で私のストッキングを引っ掛けても謝らない。
10回もバタバタが続いた頃、「ったく、うっとおしいやっちゃなー」と一発かました。するとスンマセンと一応小さくわびて男はデッキにバタバタ走っていった。
吊ってある背広。仕立てはニューヨークって代物だな。安くはないやね。席にうっちゃってあるコピーを拾い読みすると「証券界の明日」とかいうテーマ。外資系のやっちゃな、多分。
男が帰ってきた。
「電話はまたかかってくるんですか?」
私にそう問われると男は「いいえ、もうかかってきません」と答えた。
小じゃれたデザイナーズ・メガネの奥の目が怯えてた。
私の顔に「何をいっチョ前にお前みたいな携帯ザルの若造がグリーンに乗っていやがるんだよ」と書いてあったのをちゃんと読み取ったんだろう。ここでもう一発、かましておかねばと私は啖呵を切った。
「アンタみたいな大きい男がバタバタするとうっとおしいんだよ。そんなに携帯受けたきゃ、デッキに携帯持って立ってりゃいいじゃない」
男はそれっきり、彫刻のように固まってビクとも動かなくなった。きっと、産まれてこのかたそんなことを言われたことがないんだろう。
通路を挟んだ席の男が「よくぞ、言ったよ。わしはよういわんが」というような顔をして私を見た。
「あなたのような先輩層の男が注意しないから、こういう、株やってるくらいで世界を動かしているような錯覚起こす馬鹿が増殖するんだろーが」と私が肩でバーンとそう念力を送ると男は「すんまそん」というように目を伏せた。この人はどっかのいい会社の若手執行役員みたいな感じだったな。
帰りの巻
私の席に行くと男がワーッと荷物を広げ放題にしてパソコンのキーボードを打ちまくっている。まただ。行きの男同様この男も30歳ちょい過ぎ。
普通、荷物を人の席に置いて散らかしていれば、スンマセンくらいいうだろう。
ところがコイツもスンマセンの一言もないのだ。
で、キーボードうちまくリーの自分は両耳にイヤホン突っ込みーのである。
あまりのことに
「キーボードの音がうるさいです」と紙に書いてその男の見えるところに置くことにした。
するってーと、この男も固まってしまった。
しばらくフリーズし、やっと解凍したようで、カバンから「戦略サファリ」って本を取り出し、マーキングがはじまる。くだんの本はM&Aのテキストみたいなもん。コイツも証券系だな。
グリーンに出没率の高いマナーの悪い4大職種は証券、金貸し、不動産、ITだ。
もちろん、他にもマナーの悪い人たちはいる。
でも、こうしたにわか成金の若造のマナー違反は大人が注意すべきである。
ところで余談だが、ある駅が近ずくと2つ前の席から一人の初老の男性がすっくと立ち上がった。おつきの男性陣4名がさっとガードする。その人は元総理大臣。実物は非常に威厳があり、立派であった。
思わず、挨拶しそうになった。
「国政を担っていただきありがとうございました」
なんてね。ためらっているうちに元総理は静かに下車された。
彼から見れば私も元総理に会釈もしない行儀の悪いおばはんだったかも?
元総理を見かけたら「総理、ご苦労様」と声をかけられる国民でいたいものだと思った。
by yoshi-aki2006 | 2006-07-15 21:07 | 提案 | Comments(2)
名証IRエキスポ、ご苦労さまでした。久しぶりにお元気な生お顔を拝見できて嬉しかったです。しかし、名証のお仕事、時間もだし、手順に沿ってとはいえ、ずっと仕切って話をすすめていくのは結構大変そうですね。あとで参加者の方に丁寧に対応されていたのも、いつものことなのでしょうけど、さすが。
ちなみに私は新幹線は自由席。しかも、携帯椅子持参で、デッキにおりました。
うちのサイトの方でイベントレポートのページを作成し、そこで写真使わせていただきますがよろしく。まずかったら(写真うつり悪いとか(^_^;))またご指摘ください。
あとでURLも書いておきます。
でも、グリーンの客の中にはホント、その筋のかたよりガラの悪い、品性卑しい若造、中年が乗っています。彼らは沸点の人たちで、波が治まるともはや新幹線で移動する仕事もなくなる輩たちだと私は思っていますが(自分もそうならないようにしなくては(^^;))
写真、どうぞ、お使いください。ブサイクでもお許しあれ。
毎度おおきに!