最近、仕事現場の年齢若返りが進んでいるせいか、「このクソガキ」と思うような営業さんと話す機会が増えた気がします。
「このクソガキ」とは私の心の中の独り言であって、決して相手には直接言いませんが、言葉遣いや接客態度で、「このクソガキ」と感じ、ほぼ、その人物と営業話が進展することはありません。
説教することもまれにありますが、こっちはこっちで忙しいので、「やってろよ、このクソガキ」と心の中で思い、実際には「検討します」といい、
「ありがとう」と電話を切ったり、面談を終え、ほぼそこでジ・エンドです。
もともと、私が嫌いなのは趣味の世界でも仕事の世界でも自分より年長者であったり、先に入所していて先輩格である人に対し、リスペクトがない人物。
こういう人物は、「お前何様」という所業が多いです。
例えば、業界、教室、サークルなどで。
持ち回りの時に世話になるなり、営業的にメリットを与えてくれた相手には必ずお返しをする、というのが私のビジネス信条であり、人間関係の基本ですが、気の合わない人だな、と感じる人はしてもらいっぱなしでも平気であり、人に対するリスペクトもない。
「まともな人だな」と感じ、「この人とは友情をはぐくめそうだな」と感じる相手というのは、「前回、こうしてもらって、本来、今回はこちらがこうするべきところ、事情があってこうなっているので、この形でお返しするわね」ときちんとしている。
こういう人とは落としどころも一致していて、仕事でも趣味の世界でも適切な人間関係が続けられる。
「気の合わん奴だな」と感じる相手というのは常にじろじろ人の背後から持ち物などを観察し、査定し、見下したり畏敬したり勝手に仕分けして、会話には一言多く、世話になったのに同じ状況では知らん顔している。
そして露骨に競ってくるわけですね。
そういう人物を観察すると人マネがうまく、化け方や上げ底、ふかし、盛り傾向強く、「人は見かけ」というツボをよく抑え「影響力の武器」としてうまく使っている。
そして力任せであっても、まねしていくので、そこそこ、力があるように人には見えていく。
こういう輩が蠅のように周辺でブンブンしているとうっとおしいので、「一言多い人だな」と感じた時は、二度となめた口を利かれないために一発かますべき時にはかましておいた方がいい。
そしてリスペクトしないなら、こちらもリスペクトなし、でいく。
そういうわけで、人をリスペクトしないのはだめ、というのが私の信条。
ましてやビジネス。
人のカネや資産を動かしてなんぼの営業が、しかも若造が客に自分が正しいとか教えてやる、みたいな姿勢を取っていてはダメなんですよ。
ビジネスの際には若い営業であっても見どころのある人物と感じたら、ちゃんと相手のメンツの立つように配慮するけれど、客へのリスペクト例としては
ワイシャツの下からチャラッとネックレスが見えたりということがないこと。
男だってネックレスしておしゃれするのはいい。
がビジネスの現場でそれはない。公私混同を体現しているに等しい。特にお金系の現場でこの手のチャラ男に任せてろくなことはない。
金融系のビジネスシーンに男ネックレスはない。
また、なんでそうなるのだろうと首をかしげるのは、年長者に対し、「絶対、正しい」といいはる営業がいることだ。これも客に対するリスペクトという点で首をかしげたくなる。
自分が集めたデータが正しいと言い張る「クソガキ」。
そのことに対し、自らがそうしている背景を延々と説明するクソガキ。
そういう言葉はお前の日記に書いてろよ、と言いたくなるのを我慢して
「わかったわかった」と会話を打ち切り、失礼する。
そんな営業に任せる気になれるか、と考えてほしい。
年長者に「私が正しい」とデータの説明をし、自らの思いを説明されても、けして営業には結びつかない。
チャラ子もだめだ。誕生日カードを速達で送ったり、何事かと思うような派手なパフォーマンスは得意でもこういうデコが多い人ほど、いざ、取引してみると不確かなハナシをベースにセールストークし、二度と人の前に出られないような結果を招いている。
時間があればこういう若者に何が間違っているか、どこがおかしいかを説明してあげたいが、忙しいので「わかった、わかった。またね」ということになります。
営業で、人間関係で成功するには正しいことの証明に躍起になってもだめで、「あなたが好きだ」という要素が大きく作用する。
正しい、と主張したり、派手なパフォーマンスで耳目を引こうとしている限り、成果は上がらない。
今、若者が営業している相手のほとんどは親、祖父母の年代だと思います。
そんな相手に「僕は正しいんだ」と言い張って「僕の言うとおりにして間違いはないんだ」といったところで、親とは違う相手は「わかった、わかった」と言いながら去っていく。
親子関係から訓練していくべき人間関係の基本。
今からでも遅くないと思う。