高倉健さんと独居高齢者問題

高倉健さん、享年83歳。 今から9年前の2014年11月10日に亡くなった。
ドキュメンタリー「健さん」をつい最近、観た。いい作品だった。観てよかった。
ちなみにアマゾンプライム会員なら無料で観ることができる。

この映画の監督は日比遊一さん。
日比遊一さんがあとがきを引き受けておられるのが森功さんのこのタイトルの本。
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一読してなるほど、なるほどと思った。

というのも高倉健さんが亡くなってから、「謎の養女」が高倉健さんの住居、10台ともいわれる愛車、大切に専門家にメンテされ続けていたクルーザー、そして江利チエミさんとの間にできた水子(江利チエミさんの健康上の理由からこの世に生まれてこなかった子供)の墓までも破壊しつくしたことが報道されていて、その情け容赦ないやり方に批判があり、「どうしてそんなことになっているのだろう」とずっと気になっていた。

しばし沈黙していたその養女がこの数年、立て続けに「高倉健さん」本を上梓し、タレントのごとく芸能プロに所属し、健さんネタでテレビや雑誌に登場している。
ふとテレビでその養女を見た時、正直な感想をいうと「胡散臭い人だな」と思った。
過去、高倉健さんと噂になった女性らとは全然タイプが違う。
それに男女の関係になったとするには高倉健さんの年齢面で首をかしげざるを得ない。

森功さんの取材によると、高倉健さんは65歳を過ぎたころ、かなり真剣に家政婦さんを探していたそうだ。
確かに身の回りの世話をしてくれる人が必要だったろうと思う。
付き人、運転手、スケジュール管理。
そうした人なら芸能界などにつてを求めれば探しえただろう。
しかし、洗濯や食事の世話、布団を干したり、家の中を定期的に掃除してくれる人、必要な品を買い出してくれるような人はなかなか見つからない。
高倉健さんは私生活を明かさない人であったから、家政婦派遣所みたいなところを利用するのもはばかられたのだろう。
そういうニーズを知るやこの養女はまずは「家政婦」として高倉健さんのフィールドに入り込んだようだ。

彼女に高倉健さんが「化粧をしないでください」といったと彼女は著作で明かしている。

おそらく「僕は家政婦を求めているのであって、あなたに女を求めているのではない」「女として迫ってくるのは控えてほしい」という高倉健さんの意思表示ではなかったか。

養女に今も強い批判があるのは、高倉健さんの全財産を「養女であるから」という法的根拠を盾に一人独占していること。高倉プロの代表に収まり、高倉健ビジネスで稼いでいること。
容体が悪くなっても親族に連絡せず、死に目にも会わせず、火葬場にも葬式にも立ち会わせていないこと。死後、すぐに自らが奨めたといわれるコマーシャルのスポンサーの会社に乗り込み、コマーシャルの継続をさせていること。これはお金の問題からだといわれる。
養女になった経緯も首をひねらざるを得ないところがあること、などだ。詳しくは森功さんの本を参照していただければと思う。

私なりに推理すれば
容体が悪くなったときに親族に連絡すれば、健さんのことだ。妹さんやおい、めい、親戚、かつて世話になった人に財産を相続させようとしただろう。
「俺が死んだら、こうしてほしい」という要望も出したはずだ。

そんなことをさせたくないために絶対に会わせたくなかったのだろうと想像する。
健さんのことだから世話になった家政婦さんにもそれなりに何かを残そうとはしたのだろう。
しかし、彼女を唯一無二の後継者にするような考えはなかったと思う。

何故、家政婦を養女にしたのかの経緯はいろんな記述を参考にすると、病気になった時、泊まり込みで病室で世話をするには親族でなければならない、ということからと思われる。

「もし、病気になった時、世話ができるのは親族でなければならないそうですよ」と健さんは知らされ、「ならば養女という形を取るか」となった。そして、世話になった家政婦にいくばくかの財産わけという件も税金などを考えると「養女であるほうがよい」とのことで、養女にする手続きが進んでいたのだろう。

しかし、その養女が「私は健さんと17年、愛の生活があった」とか「最後はこんなだった」とか本に書きまくることを望んだろうか? 
養女が高倉健さんの財産を独り占めし、高倉プロの代表者になり、芸能プロに入ってタレント活動のようなことをし、高倉健さんのことをしゃべりまくり書きまくることを望んでいただろうか?

「僕のこと、書き残してね」といわれたと養女は主張するが、本人が亡くなってしまっているため真相は誰にも分らない。

ただ、高倉健さんの愛人だったと世間に匂わせることは養女にとってはものすごく大きな武器になる。「私はそういう特別な存在だったんです」と主張することは本の印税やテレビ出演など、カネを生み出す装置として有効だし、もとは女優だったそうだが売れずに消え、複数の離婚歴もあるとのことだが、幸せな結婚生活も送れず、その後、ホテルライターとして活動していたという。
「有名人が泊まった部屋に私も泊まった」それをステイタスの高揚感そのままに記述されていることから有名人が好きな方のようである。

健さんは「女優」への警戒は忘れなかったといわれる。
噂になるとすぐ、関係を切ったそうだ。
だからこの養女は健さんが亡くなるまで雌伏していた。
家政婦といえども噂になると切られてしまうことを警戒していたものと思われる。
そして、健さんが「事実はそうじゃない」といえない今になっての華々しい活動ぶり。
それがすべてを物語っている。
この人は健さんの七光りを利用してかつて女優としては不完全燃焼だったリベンジをすべく、タレントとして再スタートしたい人なのか。
そう疑われても致し方なかろう。

独居高齢者は気をつけなければならない。
この世にはこの養女のような考え方の人が今後も登場してくるだろう。

映画「ミザリー」ではストーカーが作家を監禁し、その世話をして自己満足を得ようとした。
高齢者ビジネスのあるあるを描いた「パーフェクト・ケア」では「あなたは認知症」として富裕者を認知症に仕立てて全財産を没収し、悪太りしていく様が描かれた。
そして後妻業。独居高齢者に接近し、財産を自分のものにし、果ては命までも奪ってしまう。

高倉健さんにはこの3つの要素のようなことが起こったのかもしれない。

濃く厚く女優化粧し、おしゃれ染めを施しカットセットしたてのヘアで、「私は怪しくないですよ」「そして今、花嫁として語っています」とのメッセージを発信したいのか純白の衣装で高倉健さんとの特別話を彼女が語れば語るほど、怪しさが際立っていたテレビ映像。


ちなみに高倉健さんの残した財産は40億とも50億ともいわれる。
それを元家政婦が独り占め? このことだけでもあるまじきことだと感じざるを得ない。
因果応報を信じたい。


by yoshi-aki2006 | 2023-05-03 15:42 | シンキング | Comments(0)  

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