市川猿之助さんの今回の件。
水面下でどんなことがあったかは分からない。
しかし、騒動の原因といわれる週刊誌報道に限って言えば、死ななければならないようなことですか? と思った。
記者会見を開いて、「私、酒が入るとキス魔になってしまうようです。反省しています。いい舞台を見せますので、それに免じてご容赦ください。今後はこんなことのないように励みます」とわびれば済んだことではないだろうか。
打たれ弱いのが本当に残念だ。
もっとも、一丸となって舞台を務めなければならないのに内部に裏切者がいるかのような状態が耐えられなかった、という気持ちになってしまったのは分かる。足元が崩れ落ちるような無力感を味わったのだろう。
一説には破門になった役者がリベンジとしてこのネタをチクったとも聞く。
破門になった者の恨みはこうした形で仕返ししてくるのはこれまた世にはよくあることだ。
破門!
とする前に人としてひざを突き合わせてなんでアンタがダメなのか、こんこんと言って聞かせることがあってもよかったかもしれない。
しかし、そこまで猿之助さんが老成していなかったのかもしれない。
お前とはもう組めない!!
相手にそう言い放って縁を切るとする。相手は納得していない。
人は一生、どんな人でも承認要求を持ち続ける。
承認要求をこじらせると人はとんでもないことまでしでかして、それを満足させようとする。
時にはそういう火の粉、炎の直撃を受けることがある。
成功者の多くは一度や二度、そうした経験で痛い目に合う。
しかし、そんなことに打ちひしがれてはだめだ。
返す方法もある。
交わす方法もある。
鈍感力でしのぐ手もある。
市川猿之助さんにも打たれ強さが求められる。
芸の完璧を目指そうとするエネルギーで自己像の完璧を求めてはならない。
現実の人間なんて大なり小なり、テレンコテレンコしているものだ。
仕事の時にピッとすればいいではないか。
厚みを増した市川猿之助さんの復活を待つ。
さて、私もピッとしなければ~。
26日は兵庫県三田のプレミアホテル内ホールで講演です。
詳しくは動画概要ランでご確認くださいね。