為せば成る! 板を担いで幾千里

老親の残した家の管理が大変だ。
関東平野の北西に一軒。南の端にもう一軒。その真ん中あたりに自分たちの住居。ということで、どこに行こうにも移動距離が長い。一番よく通う戸建ては駅から1.7キロもある。バス便は時間通りに来たためしがない。平坦な道なので歩きとおすことが多いが、競歩速度で12分、ゆっくり歩くと20分はかかる。
しかも、食料を担いで拠点に向かうため、肩や腕、腰も痛めた。

そこに、唯一生きながらえ施設にいる実母から「あれを送れ」「これがなくなった」のメールが入る。
近所に住んでいる親族に頼めばいいのに、そっちにもこっちにも頼んでいるようだ。
「またか」と忙しい時には放置していると、施設の人から、「足が悪いのに、売店にやってきて山のように買い物をしていった」と教えられる。
不憫に思い、10キロにも達する食品を何度も何度も送り続ける。隠居年齢で歩く、重いものを担いで送る、通う。一体私の祖先はエジプトのピラミッドの石切職人かと嘆息する。

先日はシマトネリコの鉢だった。
庭に植木屋さんを入れたら、すっかり庭木が整えられて近所から丸見えになってしまった。
目隠しに何か葉のついたものを植えなければならない。
ネットで検索するとかなりお高い。
どうしたものかなあ・・・・と思案して道を歩いていたらシマトネリコの鉢が売られていた。しかも格安だ。
「これを買います」というと「お車ですか?」と聞かれる。
「歩きです」というと「えっ?」と店主。「重いですよ」
と目を丸くして立ちすくんでいる。「大丈夫です」と私。
14キロくらいあったけど、担いでとりあえず都内の自宅に運ぶ。

これを関東平野の北西、駅から1.7キロの拠点に運ばねばならない。
とりあえず、カートが必要だとしてしばし保留。

事務仕事が全くはかどらないのはその戸建てにある大きなテーブルを家人が占領して朝から晩まで大音量でyoutubeを見たりパソコンしたりしているからだ。
私は仕事しなければならない。
家人は趣味の日々の人だ。

何度言ってもわからない。ネットで自分用に購入したデスク類は帯に短したすきに長しといった代物で役目をなさない。
ええい、その机群に大きな天板を乗せたらどんなにいい机となって仕事がはかどるだろう。
そう思って4年もたった。
道すがら、材木屋さんがあった。何度も何度も気になっていた材木屋さんだ。
思い切って電話してみる。
「かくかく、しかじかの大きさの天板が欲しいのですが」
「いいですよ、切ってあげましょう」
ここまでは順調だ。住所を言うと「うーん、そこまでは運べないなあ」と大将。
「どうやって持って帰りますか、車ですが、赤帽手配しますか? 宅急便は運んでくれないサイズですよ」
しばらく、うーん、うーんとお互いに言っていたが「わかりました。私が担いでもっていきます」という。
「えっ? 奥さんが一人で持って帰るの? かなり重いですよ」と大将。
「いえ、大丈夫です!」
「誰か手助けしてくれる人はいないの?」(繊細な感性をお持ち。バツイチ・シングルと思われたのか旦那さんに手伝ってもらえばとはおっしゃらない)
「いや、そういう役に立つ人はいません!」(実際、家人に腹が立つことはあっても役に立つことは一切ない)
翌日、老親の買い物カートを改良し、ゴムバンド、ガムテープ、軍手などをポーチに入れて板の受け取りに出向く。
ものすごく風が強い日だった。
板は思いのほか重く大きく、カートに固定するのも一苦労だ。
大将に礼をいい、決死の覚悟で駅に向かう。
風におあられ板で頭をぶつけ、目から星が飛んだ。
めげそうになるが「この板で仕事机ができるのだ!」と板を老親宅に運び入れた後の想像をして耐えた。
駅改札やバス停留所で二人の老婦人から「この板、何にするの? どこから?」と聞かれた。
「机にします。××駅からです」というと「えーーー」と一様に驚き、「若いからできるのよね」とも言われた。
全然若くないです。奥さんと大して変わりませんけど。

とか言いながら「植木鉢だって板だってなんだって担いでやる!」とゴリラみたいに胸を拳で叩きたい気持ちになった。なんか変なホルモンが出ている気がした。エストロゲンか。
私は負けない!
為せば成るんだ!!
なーんちゃって。

ネットで買った頼りない小机群に板を乗せるとやっとマイデスクが完成した。
今から、今日から、この板の上で仕事しなくては。
両手をしばらく打ち鳴らした。パチパチパチーーーっ。急にご飯が食べたくなった。キムチごはんと貝柱わかめ、小松菜入りの卵スープを食す。
食べながら
しかし、こんな重い板を××駅からこの場所までよく運んできたものだとしみじみ思った。

どうしても成し遂げてやると気合を入れればこんなこともできてしまえる。
ちやんと仕事もこの勢いでやっていこうと決意新たに。
死ぬ気で仕事しろよ、と自分に言い聞かせる。しかし、実際はそのあと、食休めとして少々寝た。

さて、ここからはお知らせ。

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by yoshi-aki2006 | 2024-02-02 04:27 | ライフスタイル | Comments(2)  

Commented at 2024-02-09 08:40 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yoshi-aki2006 at 2024-02-10 07:50
いつもありがとうございます♪ は・ひ・ふ・へ・ほ。ヒョウなのですね。

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