人の居場所

あるとき、タクシーの運転手さんと美空ひばりさんの話になった。
「いやあ、美空ひばりさんは幸せな人だよ」
私が彼女の不幸をいうと運転手さんはそういった。

その意味が今ではよくわかる。大好きな歌一筋。
歌のうまい人は世間に一杯いる。しかし、歌い続けられる人はそうそういない。
その意味で才能にも努力する環境にも恵まれた美空ひばりさんはある意味で幸せ。
そうかも知れない。

玉三郎さんの日常をNHKで拝見した。
玉三郎さんは舞台だけに集中する。出番が終わるとすぐ帰る。
そして、マッサージを受けながら明日の出番をいかにこなすかに集中する。
彼はいう。「遠くを見ない。明日だけを見る」
これは凄みのある言葉である。
また、そういえるだけの努力をしている人ならではの言葉だろう。

また彼はこうもいった。
「ちゃんとやるのはあたりまえにしてもそれすらもわからなくなるほど集中しているときがある。その時は誰のためということもわからなくなっている。その時、ふと、天から自分の姿を見られていると感じることがある」と。

彼の居場所は舞台だけ。舞台だけにしか居場所がない人の地獄と天国。
美空ひばりさんの居場所は歌にだけ。
家庭だけが恋人だけが子供だけが、親だけが人の居場所になるわけではない。
自分の帰る場所。命の燃える場所。自分の居場所は自分で知り、自分で作り大切にしていかなければならない。

by yoshi-aki2006 | 2008-01-18 23:20 | 人間考察 | Comments(0)  

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