坂東玉三郎さん昆劇に挑む 25日千秋楽 京都南座

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今日3月25日に千秋楽を迎える坂東玉三郎さんの昆劇。
中国・蘇州にある昆劇発祥の地で感銘を受けた玉三郎さんが長年構想を練り、実現した夢の舞台だ。
5月開演される北京の舞台に先立って京都南座で公演があった。

これは何を置いても見ておかねばと駆けつける。
桟敷席は既に完売。一等席も残席わずか。
幸い、花道すぐの一等席が確保できた。

まず、目がつぶれるほどの、この世のものとは思えない玉三郎さんの妖艶な美しさもさることながら、全編中国語によるオペラ形式で物語が進行していくことに度肝を抜かれる。
玉三郎さんはずーっとほぼ舞台に出っ放し。登場人物が少なく、物語もドラマチックではないのに見せて中国語で歌い聞かせてあきさせないその力量にただ、ただ驚いた。

あれだけの大家があれだけの難局に挑戦する。誠に天晴れな芸術家だ。
ちゃんと最後の30分は玉三郎さんの歌舞伎のファンにも充分満喫してもらえるようにと配慮された構成になっていて、玉さまは踊りまくるのだ。
前半の昆劇では薫り高い蘭のように
そして後半は宝石が燦然と輝くような珠玉の舞踊芸術だった。

私が見た日はカーテンコールが何度続いたろうか。
この一瞬の喝采。それに酔うこともなく玉三郎さんは淡雪ほども表情を緩めず、芸道に邁進していく。隣の席の若い女性と「いやー、すごいものを見せてもらったね。私たち、すごいものを見たね」と感動しあった。
追記坂東玉三郎さんのホームページ

by yoshi-aki2006 | 2008-03-25 11:10 | アンテナ | Comments(0)  

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