甘苦上海

日経朝刊の連載小説。

以前、執筆していた北方謙三さんの「望郷の道」があまりによかったので、読後感を大事に、かつ義理立てして次の高樹のぶ子氏の「甘苦上海」はまったく読んでいなかった。
ところが、兜系ライターのSさんは嬉々として「甘苦上海」の読後感をめるまがで送ってくる。
しかも、とりわけ高樹節の件の山場では大はしゃぎだ。

ったく削除!

くだらないよ、ばかばかしい~。いいオトーさんが何をはしゃぐか。
高樹節と実生活があまりに遠いから? 気の毒に。
ま、Sさんが人生で登場人物「京」になることはなかろうて(って、結構、わたしも詳しいなあ! )

「ブランド商品の名前が出てきて、若い男とチョメチョメして・・・。古いよなあ、この感覚・・・。中年感たっぶりだよなあ、登場人物も書き手も・・・」とかぶつぶつ言いながら、ここ2~3日でリサイクルに出す前の新聞から拾い読みする。そして、とどめに

「人生、ほかにいろいろやることがあるだろうが!」

と誌面を叩く。

大家・渡辺淳一先生の時もわたしはそう思っていたのだが、当時も、兜系若い女性ディレクターは毎日、渡辺先生の小説の読後感を興奮気味に語っていた。

「興奮してないで、仕事せいよ!  あなたの生活にああいあことがなくてお気の毒様だけどさあ!」

とよく憎まれ口をたたいたものだ。

野球もサッカーもそうだが、観客でいるより実践したほうがずっとリアルに面白いと思うけど。

ま、エンターティナーってのは見せて読ませてナンボ。こうして語らせてナンボの世界のプロ。

わたしも見事にその中の一つのコマ。つまりSさんとご同胞ってわけです。

by yoshi-aki2006 | 2008-11-12 12:32 | アンテナ | Comments(0)  

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